ぺんぎんクリニック
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  • 院長 中條 進
  • 〒735-0006 広島県安芸郡府中町本町1-4-12
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記事一覧

大腸がんの予防

イギリスの有名な医学雑誌のLANCETの5月号に次のような論文が載りました。すなわち55~64歳でS状結腸内視鏡検査を受けると大腸がんの罹患(かかること)が30%以上減少するということを発表しました。これはS状結腸内視鏡検査を55から64歳までの間に1回受けると、大腸がんにかかったり、大腸がんによる死亡を減らせるのではないかとの仮定にもとずいています。London大学Imperial collegeのWendy S Atkins氏らがこれを検証するために、55~64歳の男女17万432人をスクリーニングを受けた人々と受けない人に割り付け検証を行いました。その結果S状結腸よりもっと深部の大腸がんにかかる割合は36%スクリーニングを受けた人たちでは低いという結果を得ました。このことは内視鏡検査の有効性を示唆していると思われます(LANCET,volume 375,Issue 9726,Pages 1624-1633).ただし、アメリカの雑誌で専門の医師とそうでない医師との間で大腸がんの発見率は異なるとの結果を発表されているため、くれぐれも専門の医師にかかることを勧めます。

大腸内視鏡検査について

お腹が痛いんです、便秘が続くんです、お腹が張るんですと訴えられて来院する患者さんはたくさんいます。一通り理学的診察後、念のため便の潜血を調べてみましょうといい便の検査をしますが、便の検査が陽性となっても、いざでは内視鏡検査をしましょうと言う話になるとなかなか前に進みません。どうも”大腸の検査=痛い”が等式になっていることが多いみたいです。腸の中を内視鏡がごそごそ動くわけですから普通の人は痛みを感じることが多いようです。そのため痛み止めを打って検査をすることが可能なわけで、痛みに自信のない人は検査前にあらかじめそのことを伝えておけばよいのです。楽な検査が普及すると進行がんになって命を落とす人は少なくなるのではないかと愚考しています。

ストレスと自律神経(II)

消化器ストレスと自律神経についてですが、人間に対する実証はまだ十分ではありませんが、ストレスが加わるとインターロイキン18が増え、これが増えると免疫能が低下し,感染やガンに対する抵抗力が落ち、血管では動脈硬化をより助長する(心筋梗塞の人の冠動脈壁からインターロイキン18が多く検出される)という結果が報告されています。交感神経とインターロイキン18との関連も注目されています。このことはストレスが強いと、交感神経過敏となり、その結果感染を受けやすい、がんになりやすいあるいは心筋梗塞になりやすい等の可能性が多くなることを意味します。さてこのストレスですが、受け手の感受性が一番の問題となります。よく仕事上のことが原因でストレスを受け、交感神経が優位となり、手足が冷たくなり、湿り、これが腸に作用すると腹が痛くなり、場合によっては心臓の脈拍が速くなる、血圧が上がる等の症状が連動して起きてきますがそうでない人はここまでの症状は出ないようです。このストレスは仕事上のことだけではなく、学生や子供の場合には、授業(内容のない授業、生徒のほうを向かない教師等)、友達関係、親子関係等がストレスとなっているのではないかとま思われます。また場合によっては夫婦関係も大きなストレスの原因となります。最近では冷たく、湿った手をしている小さな子供も見出されます。小さな子供の場合には親子関係が大きな原因となっていると考えられます。ついでにもしあなたが誰かと話をしているときに手足(特に足)が冷たく湿ってくる場合には、その相手はあなたにとってストレッサーとなります。心理学的には避けるべきものです。

心臓の病気、自律神経との関係は?

狭心症は一過性の心筋虚血(心臓に酸素がいかなくなる,あるいは不足する状態)に伴って、発作性の狭心痛をきたす病態のうち、冠動脈(心臓に分布し、心臓に栄養している動脈)の器質的あるいは機能的病変を伴うもの定義されます。狭心症で急性に心筋虚血(酸素不足)を来す原因としては、心筋酸素需要量の増大と冠動脈の枝の血流減少が挙げられます。心筋酸素需要量の増大の典型は労作性狭心症であり、冠動脈の枝の血流減少の典型は異型狭心症と安静時狭心症で、冠動脈のけいれん(スパスム)がその本態です。労作性狭心症は労作(仕事や運動)により心筋酸素需要量の増大を来し、冠動脈の枝の部分で心筋虚血状態が出現し、胸痛をきたす状態です。この時も胸痛がストレスになり、交感神経を刺激し、血管も細い部分でより狭くなるためさらに胸痛がひどくなるという状態が出現します。異型狭心症や安静時狭心症(冠れん縮狭心症)の場合には冠スパスムス(冠動脈のけいれん)が原因で、特徴は心筋酸素需要量の増大がないのに狭心痛が起こることです。いずれも自律神経系の乱れにより、冠スパスムを起こし、狭心痛の発作が起こるものと考えられています。いずれにしても自律神経系の乱れが後押ししているわけで、特に交感神経が優位な人は非常にリスクが高いと言えます。

ストレスと自律神経

現代はよく言われているようにストレス社会です。しかしながらストレスに対して無頓着な人が多すぎると思います。ストレスは自律神経を刺激して、交感神経の過敏状態を引き起こし、それがひいてはあらゆる病気の元となっていきます。しかしながらこの事実を認識している人がなんと少ないことか? ストレス研究のメッカ、カナダストレス研究所所長のリチャード・アール博士(かの有名なストレス学の父、ハンス・セリエの共同研究者)は、ここ30年間の研究で、慢性的なストレスは健康を害す、そして慢性的な仕事上のストレスに仕事上の満足が得られない状態が加わると、回復不能な病気や障害の状態に陥ると述べています。自律神経をコントロールすることによりがん、心筋梗塞、脳梗塞等のいわゆる生活習慣病から逃れる予防効果が期待できるからです。たとえば血圧の高低、あるいはコレステロール値の多寡をひどく気にする人がいますが、そのひどく気にすること自体が本人にとってストレスになっていることを認識すべきです。そしてそのストレスがトータルとして体に良くない働きをしていることを認識すべきです。このストレスをコントロールすることが今後の最重要な課題だと思います。ストレスのコントロールは気分をリラックスさせれば良いとよく書かれていますが、それができないため自律神経のアンバランスを来しているわけで、別の方法に頼るほうが確実です。

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