ぺんぎんクリニック
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  • 院長 中條 進
  • 〒735-0006 広島県安芸郡府中町本町1-4-12
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簡単にわかる自律神経失調の診断

自律神経の失調状態を体のどんな変化から診断するかについてみてみましょう。まず冷え性の人は自律神経の失調状態といえます。自分の足をさわってみると足が冷たいことに気づくと思いますが、足の裏側を触ってみると湿っていることに気づくと思います。汗は生理的には熱を逃がすためにかくわけで冷たい足を更に冷やす必要はないわけです。この状態は自律神経系のうち交感神経が過敏となると出現します。ただし自律神経系は足だけに作用するのではなく、体のすべての部分で過敏状態となります。すなわち腹部では腸管の動きの緊張が高まり、動きが悪くなると同時に腹が膨らんできます。このため便秘状態となります。さらに腹部が膨満するため腰に負担がかかり、腰も痛くなります。また交感神経はけんかをするときに一番作用する神経なので、体全体の筋肉や腱を緊張させます。このため肩は凝ります。すなわち交感神経が過敏な状態となっている人は、足が冷えているだけでなく、便秘も肩凝り、腰痛もあることとなります。本人がどの部分を強く認識するかによって冷え性となったり、便秘症となったり、腰痛症となったりします。一度これらの症状のある人は他の部分の異常にも注意を払ってみてください。ついでながら交感神経は心臓に対しては、働けという神経なので、脈は速くなりやすく、また交感神経は末梢の血管をしめる傾向があるので血圧は高めとなります。

動脈硬化と自律神経のコントロール

 コラムに書かなければいけないことがまだたくさんある(書く予定の内容を無視して)のにここに来ました。つきつめて考えると生活習慣病は動脈硬化に起因する脳梗塞、心筋梗塞、そして動脈硬化時に情報が十分伝わらないがん(仮にがんができたにしてもそのことが血液、あるいはリンパの流れを介してがんの情報が伝わらなければ、ゆっくりと成長して行けます)も結局は動脈硬化による血液、あるいはリンパの流れが悪くなることに基づいています。腎不全も腎動脈の動脈硬化に影響されます。このため動脈硬化の予防は大切で、総コレステロールあるいはLDL-コレステロールが高い場合には、油の多い食事を減らし、適度な運動をし、それでもだめなるコレステロールの吸収を抑えたり、コレステロールをさげる薬を飲む必要があります。このことと車の両輪的に自律神経のコントロール、特に交感神経の過敏状態はコントロールする必要があります。なぜなら動脈硬化のない血管でも交感神経の過敏状態になると血管は閉まるからです。このため血管を細くする動脈硬化の予防と血管を閉める自律神経のコントロールは車の両輪のごとくこれをコントロールしないといけないことになります。自律神経のコントロールは寝る前にまず、風呂に椅子を持ち込み服を着たまま足を湯につけます。そうして20~30分すると額に汗をかき始めますので、この時点で普通に風呂に入るとぐっすりと眠れます。リラックスすればいいとか言いますが、できないからこういう状態なっているのでまず物理的に体を改善することから始めましょう。

機能内視鏡について

これまでの内視鏡は器質的な病変を見出すことを主眼としていました。しかしこれからは内視鏡の通り道の機能までみなければならない時代が来ると思います。声帯の観察をする場合に、腫瘍の有無をみるだけでなく、声帯の動きに左右差はないか、例えば右は動くけれども、左の動きは悪い場合には、同側(左の第X神経の梗塞あるいは神経の通り道)の障害を考える必要がでてきます。具体的な手や足のしびれ等の症状がなくても脳梗塞の確認のため脳のMRI等を取る必要があることとなります。食道と胃の境では胃液の逆流がないかどうか、十二指腸と胃の境の幽門輪では、緊張が強いかどうか等チェックする必要があります(通常はしっかりと観察するため、胃の動きを止めるための薬をうって内視鏡検査をしますが、緊張の強い人(交感神経過敏な人)はそんなこととは関係なく動きます)。大腸の検査の場合も、憩室が多発する人は、腸管の緊張が強く、腸管の緊張が強い人は、交感神経が過敏な人が多いようです。血圧が高いとか、糖が高い等の症状を呈することも多いようです。このように勝手に命名した機能内視鏡ですが、器質的なものだけでなく喉頭、食道、胃、十二指腸、大腸の動きも見ていくことが必要となります。そうすることで消化管だけではなく、それと関連した他の部位の情報も得ることが可能となります。

過敏性腸症候群について その2

治療の前に診断基準について書いてみたいと思います。過敏性腸症候群の診断基準は2006年に改定されたRome IIIの診断基準と分類が広く用いられています。Rome IIIでは便の性状により便秘型、下痢型、混合型、分類不能型の4群に分類しています。その診断基準は少なくとも6か月前に症状が出現して、最近3か月中の1か月につき、少なくとも3日以上腹痛または腹部不快を認め、かつ次の3項目中、2項目以上を満たすこと
 1.症状が排便により軽快すること
 2.症状の発現が、排便回数の変化を伴う
 3.症状の発現が、便の性状の変化を伴う
となっています。ただし過敏性腸症候群はあくまで機能の病気なので、器質的疾患除外のための血液生化学検査、血球数、下部消化管内視鏡検査、注腸造影検査等は患者に応じて必要です。
 患者さんの話を聞いてから、おなかを調べ、過敏性腸症候群の診断がついた場合に治療となります。治療は生活指導、薬を用いる方法、自律神経のアンバランスの補正、最後に精神科の薬を用いる方法となります。精神科的な薬を用いる方法は、感受性を鈍くし、ストレスをあまり感じなくする方法で、最後に用いる方法だと思います。欧州では催眠療法が盛んで治療効果も高いようですが、日本ではあまり用いられていません。

過敏性腸症候群について その1

過敏性腸症候群は腹痛、排便異常などの消化器症状のほか頭痛、めまい、易疲労感などの身体症状にくわえて、不眠、意欲低下、抑うつ等の精神症状(心理的異常)を呈することも多いようです。このため患者はどの科(内科、心療内科、消化器科、精神科)を受診したらよいかわからず,色々の科を回ってこられる方が多いようです。過敏性腸症候群はストレスが原因あるいは増悪の誘因となることが多く、ストレスがかかると自律神経系のうち、交感神経が優位となるため、交感神経に伴う症状が、強くなります。交感神経はノルアドレナリンを出し、これが末梢血管を収縮させ、手や足を冷えさします。また汗腺も交感神経支配のため足は湿ってきて、過敏性腸症候群の人の多くは、足が冷や汗状態となっています。末梢の血管が収縮すると血流は悪くなるため、頭痛、めまい等の症状も付加されます。消化器については、大腸はゆっくりとした喘動運動をせず、交感神経は括約筋を収縮させるため、お腹をたたく(打診)とポンポコといい音のする非常に緊張の強いお腹となり、腹痛も出現し、腹が張るという症状もでます。このため過敏性腸症候群の人は、消化器の症状をコントロールしながら、身体症状、精神症状をあわせてコントロールする必要があります。次からは具体的なコントロールについて書いてみたいと思います

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